2021-01-01から1ヶ月間の記事一覧

読書『 人間であること』Ⅸ

気になる表現に引き寄せられた。 ~大脳辺縁系のいちばん基本的な本能である集団欲は私たちを集団の結束にかりたてている。新皮質系のシンボルである前頭連合野は皮肉にも私たちを限りない競争意識にかりたて、他を否定し、相手を抹殺するという「殺し屋」の…

読書『 人間であること』Ⅷ

喜びというものについてさらに語っている。 ~4年生や5年生の子どもの遊びたいというのは、自分たちに創造の喜びを体得させてくれという要求であるはず。子の親たるもの、児童の教師たるもの、心すべきことである。~ なにゆえ4年生、5年生なのか。子ども(…

読書『 人間であること』Ⅶ

喜びに関わる内容が続く。 ~学ぶということは、むしろ苦しいことである。しかし、その苦しさを克服して、学童たちに喜びの心を体得させるとともに、学習指導の真髄があるはずだ。~ 「学ぶ喜び」というのはよく研究発表校のテーマとなるキーワードだ。つい…

映画『二人ノ世界』

二人ノ世界 (2017) 監督 藤本啓太 サービスデー3本目の鑑賞である。『チャンシル~』後、菓子パンを食べ、すぐに鑑賞。ミニシアターでは「永瀬正敏特集」をやっており、だからなのか2017年の作品を観ることができたようだ。某サイトで出色の高評価をたたき出…

映画『チャンシルさんには福が多いね』

チャンシルさんには福が多いね (2019)LUCKY CHAN-SIL 監督 キム・チョヒ サービスデー2本目は韓国映画である。「ストックホルム~」終了10分後から鑑賞。40歳の映画プロデューサーが、それまでの仕事一筋の生活から離れ、転居や別の仕事、恋愛と繰り広げてい…

映画『ストックホルム・ケース』

ストックホルム・ケース (2018)STOCKHOLM 監督 ロバート・バドロー 本日23日は、隣市のミニシアターのサービスデーだ。私はこの日を待ち望んでいた。「観ダメ」をしようと決めていたのだ。まずは本作品。 ほとんど銀行の中でストーリーが進むも、展開が速く…

読書『 人間であること』Ⅵ

思考という言葉にひっかかる。 ~私たち人間が思考という精神を働かす限り、迷いの連続、間違いの反復であって、迷いや間違いの否定は、思考の停止、人間性の抹殺に他ならない。迷い、間違うところに教育や研修や訓練の可能性があるといえる。~ テストを採…

読書『 人間であること』Ⅴ

我々はややもすると子どもを抑え込んでしまいがちだ。勉強ができるように、成績が上がるようにとこちらは課題を出すなどして働きかけることになる。 ~私たちをして強く身構えさせて、本能の欲求を満たさせている心が大脳辺縁系で生み出させる情動の心である…

読書『 人間であること』Ⅳ

スキンシップが難しい世の中で、どう心の連帯を作っていくのか。 ~ことばや文字より高次な手段は何であろうか。それは「目は口ほどにものをいい」という文句や「神は両目に在り、情は笑容に在り」という文句が端的にいっている目、すなわち、視線、まなざし…

読書『 人間であること』Ⅲ

心の連帯という言葉に惹かれる。目の前の子どもたちとの連帯がなくてはならないとは思っている。 ~集団欲をかなえる一番基本的、効果的な手段は肌のふれあい、スキンシップである。百万言を使うよりも、どんな視聴覚の方法よりも、より効果的に、お互いの心…

読書『 人間であること』Ⅱ

性欲、食欲、集団欲というと人間よりも動物を連想させるのだが。 ~性欲にしても食欲にしても、それらの本能行動を共にすることは、お互いの心をこよなく融合させる。理屈抜きで心の融合をするために、性行動はいうに及ばず、食行動を共にする手を使っている…

読書『 人間であること』時実 利彦

人間であること (岩波新書) – 1970/3/20時実 利彦 (著) 著者は脳生理学専攻らしい。脳とか神経細胞という生物学から人間というものを明らかにしている。 ~オオカミ少女のように、オオカミに育てられるとオオカミの配線になるあらゆる可能性のあることを指摘…

映画『ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画』

ミッション・マンガル 崖っぷちチームの火星打上げ計画 (2019)MISSION MANGAL 監督 ジャガン・シャクティ 号泣する準備はできていた。だってそうでしょ。私の大好きなインド映画。主役は『パッドマン』、そして某サイトの高評価。鑑賞前はあふれ出る涙をどう…

読書『 「できる人」という幻想 』Ⅳ

4つ目は「起業」である。 『増える「50代おじさん起業」と稼げない現実の過酷さ』なんていうネット記事もあった。50代で起業したって、うまくいくわけではないのだ。でも若者の特権というものでもないようだ。 ~起業家というのはいまやライフスタイルの一つ…

読書『 「できる人」という幻想 』Ⅲ

三つ目はコミュニケーション能力の過度な要求である。 コミュニケーション能力とは、「他者と意思疎通を上手に図る能力」であった。(ウィキペディア)ちなみに、国語の指導に関しては、もうだいぶ前から「書くこと」や「読むこと」よりも「話すこと・聞くこ…

読書『 「できる人」という幻想 』Ⅱ

二つ目は必要以上にグローバル人材を求めていることである。 ~「グローバル化」なるものの本質は何も変わっていないのではないか。このフレーズは危機感を煽る意味でも、成長の期待を高める上でもうまく利用されてきた。~ グローバル人材というのは、外国…

読書『 「できる人」という幻想 』(常見陽平)

「できる人」という幻想 4つの強迫観念を乗り越える (NHK出版新書) – 2014/4/9 常見 陽平 (著) 4つの強迫観念とは「即戦力、グローバル人材、コミュ力、起業」のことだ。 新入社員に即戦力を求めるのか。 ちなみに、教員の世界では、特に小学校では、新任も…

映画『新感染半島 ファイナル・ステージ』

新感染半島 ファイナル・ステージ (2020)PENINSULA 監督 ヨン・サンホ 三連休最終日、市内の映画館で観賞。朝一番の割に客は入っていて、それなりの評判の映画なのだろうと悟りました。ゾンビ映画だとは知っていたけど、序盤を観ただけでもう怖くて、怖くて…

映画『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』

シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい! (2018)EDMOND/CYRANO, MY LOVE 監督 アレクシス・ミシャリク 三連休の初日、隣市のミニシアターで観賞。これも評価が高かったので特に調べもせずに鑑賞する。邦題からして、「シラノ・ド・ベルジュラック」という人…

映画『ワンダーウーマン 1984』

ワンダーウーマン 1984 (2020)WONDER WOMAN 1984/WW84 監督 パティ・ジェンキンス 市内の映画館で観賞。仕事を終え、夕方から。この作品も封切りからかなり経つので、劇場は貸し切り状態であった。私はアベンジャーズ、DCコミックなどアメコミ映画が大好きだ…

読書『 人生という作文』Ⅱ

「自分を掘る」という言葉を使っている。 ~自分とは何か。自分の内なる性とは。自分を知りたいと思うことが、ものを書き始めるきっかけになる。書くとは自分を知る事だ。自分を知るとは、自分の皮をはいでいくことだ。「自分を掘る」と私は呼んでいる。~ …

映画『白爪草』

白爪草 (2020) 2021年になって初の鑑賞です。隣市のミニシアターは3が付く日はサービスデー。だが貸し切り状態であった。 本作品は、某サイトを見ても解説やあらすじの記述はない。キャストは「電脳少女シロ」一人。そして評価はめちゃ高い。まったく謎の映…

映画『キーパー ある兵士の奇跡』

キーパー ある兵士の奇跡 (2018)THE KEEPER/TRAUTMANN 監督 マルクス・H・ローゼンミュラー 「AWAKE」に引き続き鑑賞。キーパーはサッカーのポジションの中でも特別な存在だ。キーパーが完ぺきであれば、そのチームは決して負けることはないのだから。 この…

映画『AWAKE』

AWAKE (2020) 監督 山田篤宏 都会遠征の翌日、隣市のミニシアターで観賞。「3」が付く日は1000円で鑑賞できるのだ。この作品も評価の高く、鑑賞を楽しみにしていた。 この作品、とてもおもしろい作品です。主人公の生い立ち、周辺人物との関係がていねいに…

映画『燃ゆる女の肖像』

燃ゆる女の肖像 (2019)PORTRAIT DE LA JEUNE FILLE EN FEU/PORTRAIT OF A LADY ON FIRE 監督 セリーヌ・シアマ ブッククラブに続いて鑑賞。私の悪癖として、某サイトの中で解説等は読まずに(もしくは読んでも忘れてしまい)、評価点だけを見て鑑賞を決めて…

映画『また、あなたとブッククラブで』

また、あなたとブッククラブで (2018)BOOK CLUB 監督 ビル・ホールダーマン 私はこの日を待ち望んでいた。年末は家人が実家に帰り、私はフリーになる。そんな時ちょくちょく都会に出てお気に入りの映画館で複数の作品を鑑賞することにしている。そこで地方に…

読書『 人生という作文』(下重暁子)

人生という作文 (PHP新書) – 2015/11/13 下重 暁子 (著) 著者は作家、元アナウンサー。エッセイ教室を20年続けているらしい。 ~書くとは、自分自身を見つける事なのだ。~ 私もブログで書いてきて自分自身を見つけているのだろうか。 ~自我を安定させるた…

読書『 アドラー珠玉の教え 自分の人生を最高に生きる77のヒント 』Ⅹ

アドラーの教えも今回で最後にしよう。今回の内容も自分にとって難しいものだ。 ~他人の評価に左右されてはならない。ありのままの自分を受け止め、不完全さを認める勇気を持つことだ。私たちは他者の期待に応えるために生きているのではない。ありのままの…

読書『 アドラー珠玉の教え 自分の人生を最高に生きる77のヒント 』Ⅸ

勇気づけの次は、他人への視点だ。 ~人生を幸せに生きる条件とは、一つは自分のもっている能力を発揮できることであり、もう一つはそれが他人のためになっていることである。人生の幸せは、人に与えたものが自分のもとに返ってくるようにしてもたらされるも…

映画『ジョゼと虎と魚たち』

ジョゼと虎と魚たち (2020)JOSEE, THE TIGER AND THE FISH. 監督 タムラコータロー 冬季休業に入り、もう何本映画を観ただろうか。基本アニメなど興味ないのだが、評価が高いし時間的にうまくはまったので鑑賞しました。市内の複合型劇場では、子ども会らし…