映画『シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい!』

シラノ・ド・ベルジュラックに会いたい! (2018)EDMOND/CYRANO, MY LOVE
監督 アレクシス・ミシャリク

三連休の初日、隣市のミニシアターで観賞。これも評価が高かったので特に調べもせずに鑑賞する。邦題からして、「シラノ・ド・ベルジュラック」という人物に会おうとする物語かと思ったが、それは劇の題名もあるのだ。

舞台は1800年代終わりだから、日本では明治時代だ。映像を観て、当時のヨーロッパはなんて重厚でなおかつ華やかなのだろうかと思った。今は見かけばかりで中身が伴っていないなとも思った。そして詩を楽しむ、観劇を楽しむというのも当時の文化なのだ。

鑑賞後、あらためて「シラノ・ド・ベルジュラック」について調べてみた。まさに、劇を生み出そうとする苦労や事件が、その劇のストーリーになっているのだ。また、ある人物から手助けを受けるのだが、その人物こそ知性や教養にあふれており、含蓄に富んだ言葉で励ましてくれる。

素晴らしいものを生み出すには苦労を避けていてはいけないし、やはり人は見かけではなく、知性や教養が大切なのだと感じることができた。小気味いいテンポでストーリーが展開し、笑いと心地よい感動がある素敵な映画です。