読書8‐4『さらば脳ブーム』Ⅲ

筆者は調理と脳の機能の関係も調べている。

~自宅で料理をしなくなった高齢女性がぼけやすいこと、認知症になってしまった患者が調理をうまく行えなくなることもよく知られている。~

私は休職をきっかけに、家で調理をするようになった。休職中の毎日の弁当も自分で作り、それ以来、弁当が必要な時は必ず作っている。「弁当を作ることができる」という能力を失いたくないのだ。

~調理は手順を考えながら、さまざまな作業を並列で行い、最終目標に比較的短時間で到達させる、極めて知的な作業である。社会人が会社で戦略を練り、それを社会で実行する場面にそっくりである。全ての工程でワーキングメモリーも大いに必要となる。~

休職が明けて4年以上経つが今も、料理は作り続けている。基本、定時退社だから私の方が先に家に帰る。自ら進んで取り組んでいることが、脳の機能を高めることにもなるのだから、一石二鳥だ。

~調理を生活の中に取り入れることで認知機能を向上できることが示唆され、その成果をもとに「調理をすることは脳の機能を高める」と主張している。~

ちなみに、洗濯をして干す、風呂を洗う、ごみを出す、こういった家事全般も、脳の機能を高めることになるのではないだろうか。一般的に女性の方が長生きなのも、家事をてきぱきとやってきたからではないだろうか。(R5.5/23記)