読書6-18『社会力を育てる』Ⅸ

明日からしばらくパソコンから離れることになる。昨日からたくさん予約投稿をしている。これでなんとか間に合いそうだ。

前回、情報機器へののめり込みが「非社会化」になることを書いた。

~脳の社会的な機能を高めるのは何か。できるだけ多くの人と交わり、言葉を交わし、同じ課題に取り組み、行為の交換をするということである。脳はそれを使い込めば使い込むほどその性能が高まるということである。~

現代は、便利になりすぎてしまったのだ。ワンクリックで商品が自宅に届く。相手の表情、声色を見なくても会話をすることができる。オートメーション化で、多くの問題を解決できる。情報機器が普及するにつれて、脳の社会的な機能はどんどん衰えてしまうのだ。

~人間は利己的な生き物などではなく、もともと利他的な動物であったし、今でも利他性を失ってはいない。私たちはその気になりさえすれば、またそのための社会的な仕掛けを工夫さえすれば、人間の利他的本能を呼び覚まし強化することができるということである。~

~自分が信頼している人たちから評価されたり、よく言われたり、頼りにされたりすれば、嬉しくもあるし自信もつく。そうなれば、その人たちからはっきり「頼りにしている」と言われたり、言われずとも暗黙に頼りにされ期待されているのを感じるようになる。そうした心の動きが「私も社会の一員なのだ」という自覚になり、社会の一員としての意識を募らせることになる。~

これを読んで思いついたのは「お手伝い」だ。買い物のお手伝いだって、社会的な機能を高めるだろう。お金を預かり、店に行き、店員と話をして約束の品を購入し寄り道せずに帰る。そうすることで家族を助け、家族から評価される。だが、そんなお手伝いも、今や死語になりつつある。もっと子どもを使え、勉強ばかりさせるな、働かせるのだ。(R4.8/9記)