読書9-7『反省させると犯罪者になります』(岡本茂樹)

問題行動の動機をしっかり語らせることが重要なのか

反省させると犯罪者になります (新潮新書)  – 2013/5/17 岡本 茂樹 (著)

雨予報の一日だったが、朝も日中も帰りも大した雨にはならず。長放課に運動場で児童会行事があったが、その際中に大声で泣き叫ぶ児童あり。とりあえずその子の話を聞き、一次避難として保健室に連れていく。それぞれ、多かれ少なかれいろんな問題を抱えているものなのだ。

~私たちが日常的に行っている「しつけ」や「教育」が実は子どもや若者たちを犯罪者にしている側面がある。~

ところで、本書は刺激的なタイトルである。私も教師として、日常的に生徒指導の場で、問題行動が起こった時に、問題行動を起こした当事者に対し、指導の着地点として「反省させる」。本人が心から反省したのかどうかは分からないが、反省を「させている」。そこで、指導にキリを着けたいということだ。

~「人は悪いことをしたら反省することが当たり前」という考えが大半の人の心に刷り込まれている。~

教師側から言えば、「反省させることが当たり前」となるだろう。

~反省させてはいけないのです。被害者に対して不満があるのであればまずはその不満を語らせるのです。なぜ殺害しなければならなかったのか、自分自身にどういった内面の問題があるのか少しずつ見えてきます。本音を語らない限り、受刑者は自分の内面と向き合うことはできません。~

ただ形式的な反省で終わらせてはいけないというのはわかる。だが、日常的なしつけ、教育のレベルと、凶悪犯罪のレベルをごっちゃにしてはいけないかなとも思う。(R6.2/15記)