読書8‐2『傷つきやすくて困った人』Ⅳ

レジリエンスという言葉がある。傷つきやすいということと対極の意味だ。

レジリエンスとは強いストレス状況下に置かれても、健康状態を維持できる性質、ストレスの影響を緩和できる性質、一時的にネガティブライフイベントの影響を受けてもすぐに回復して立ち直れる性質のことである。~

今日、久しぶりに勤務時間終了まで働いた。休憩時間は、昼も夕方も外に出てジョギングに費やした。仕事や子どものことで苦労をしても、それを正面切って解決しようなんて思わない。それより外に出て、ジョギングして、ストレス発散だ。仕事の問題は勤務時間で解決すればいいのだ。

レジリエンスが高ければ、心に強さだけでなく、しなやかさがあるため、どんなに大きなストレスがかかっても「心が折れる」ということがなく、タフに乗り越えていけるのである。~

休職から復帰し、現任校で一年目、大きな失敗をしたことがある。保護者が「校長に変われ」というほどに立腹させるほどの失敗だ。確かに自分に非があるとは思ったが、失った信頼を取り戻さんと努力する気にはなれなかった。「ああ、自分はしくじったんだな」と思うにとどまった。「自分はそんなに優秀な教師ではない、完璧な教師でもない、自分だったらそれくらいのことは仕出かす」とも思った。

レジリエンスの高い人の特徴として、自分を信じて諦めない、つらい時期を乗り越えれば必ずいい時期が来ると思うことができる、感情に溺れず自分の置かれた状況を冷静に眺められる、困難に立ち向かう意欲がある、失敗に落ち込むより失敗を今後に生かそうと考える、という心理傾向がある。~

「自分を信じて」とは正反対である。だが、今も思っているが、いいことばかりは続かないし、悪いことも続かない。幸福や不幸は「なる」ものではなく「来る」そして「去る」ものだと思っている。「禍福は糾える縄の如し」が真理だと思う。その他の心理傾向はそんなにないと思うので、自分はその程度のレジリエンスである。(R5.5/10記)