読書『心の休ませ方』(加藤諦三)

心の休ませ方 (PHP文庫) – 2006/10/3加藤 諦三 (著)

メンタルの本がずっと続いている。そうなのだ。自分は癒しを求めていたのだ。元気になりたかったのだ。著者は『テレフォン人生相談』のパーソナリティーだからよく知っている。この人は、的を得ているのだが言葉は辛辣だ。

休職をして負い目勝ちだったのだが、これを読んで納得した。

~生きることに疲れたあなたにいま必要なのは休むことである。よくここまで犯罪を犯さず自殺もしないで生き延びてきた。自分が偉大なことを成し遂げているのだと気が付いてほしい。死んで当たり前なのに生きているのである。生きている事だけで価値がある。~

生きていることだけで価値がある。そうだ、その通りだ。だのになぜ、周囲はもっと期待するのだろう。そのままで、生きているだけで、いいじゃないか。

~仕事も最後には人間としての器量がものをいう。最後にものをいうのは人間としてのやさしさである。心のふれあえる人間になっているかどうかということである。心のふれあえる人間には葛藤が少ないから、ストレスで負けるということが少なくない。~

私はずっと「いい先生」になりたかった。授業が上手で、子どもや親から信頼される、同僚から一目置かれる、そんな教師になりたかった。でも、それは間違いだった。いい先生になろうとしてばかりで、大事なことを忘れていた。それは人間としての成長ということだ。「いい先生」という仮面、というか鎧で自分を虚飾し、自分という人間を高めようとしなかったのだ。

休んでから復職したが、いい先生になろう、教師としての力量を高めようなんて、かけらも思っていない。