読書7-5『心の病 回復への道』Ⅳ

最後に、学校現場について書かれていた。

~小中校の教員は職場のメンタルヘルス上、きわめてハイリスクな集団として注目されています。業務の負担が質量ともに多いこと、しかも上から、下から、生徒や家族から、さまざまに責任をつめよられます。しかも児童生徒の精神疾患はほぼ全学級で出現します。担任一人での処理能力は限界を超えているようです。教職員の休職は高率でしかもそのほとんどは精神疾患と診断されています。~

全くその通りである。そもそも教師になる者はほぼ学級経営と教科指導しか学んでこない。そもそも発達障害精神疾患を抱える子どもへの対応力を持ち合わせていない。教師が精神疾患なんて、なって当然なのだ。

私は自分が休職したからか、健康には十分気を遣っている。時間外労働は一切しない。勤務時間中の休憩は、ジョギングに出るなどしてしっかりとる。年休も目いっぱい消化するようにしている。それは自分のコンディションを整え、明日も元気に働くためであり、権利を行使しているだけだ。

~教員は学級運営については見事にできても、個別支援となると技術にも時間にも限界があります。他の職場に比べるとチームワークが弱い職場で、問題を一人で抱え込む傾向が強いようです。職場の精神疾患などに責任のある教頭や校長は数年で異動してしまいます。~

職場の多忙は全く変わらない。コロナ対応で追われ、コロナが下火になると、中止になっていた行事や雑事が復活している。もともと教師はプライドもあり真面目な性格な者が多く、責任感を高めて献身的に働いてしまう。また中高年になると、悩みがあってもプライドが邪魔をして周囲に気軽に相談できない。そもそも、相談する時間も余裕もないのだ。

~チームワークに必要な最後の要素は、自分が変容することを受け入れることです。自分だけは変わらずに周りに変われと主張するものは仲間に入れてもらえません。むしろ変わることで成長するからチームワークは面白いのです。チームワークを繰り返しながら本人も成長し、システムも改善していくわけです。~

示唆のある文章だと思う。本当はチームワークに限らず、自分をたえず更新させていくことが必要なのかもしれない。(R4.11/23記)