読書7-3『「こころ」の本質とは何か』(滝川一廣)

「こころ」の本質とは何か (ちくま新書)  – 2004/7/6 滝川一廣 (著)

本書は『「こころ」の病はけっして「異常」ではなく、人間の「こころ」の本質の、ある現われとして把握する』と紹介されている。

~昨今の少年事件で「ふつうの子」が「とんでもないこと」をしでかして!という驚き方がよくされますでしょう。力動精神医学では、それも人間にはありうることだ、まして成長途上の未熟で無分別な子供なのだから何をしでかしても驚くにはあたらぬととらえ、そのうえでそのような事件も引き起こしうる人間の「こころ」とは何か、「こころ」の成熟、未熟とは何かを考えようとします。~

どんな少年事件も驚くな。人間にはありうることなのだ。少年なのだから基本的に、未熟なのだ。だから「保護」ということが大事なのだな。

~なおも休まず無理が続けられると失調へ大きく傾き始めます。さまざまな自律神経系の乱れによる身体の不調和が起こります。頭痛とか下痢とか微熱とかいろいろなからだの微妙な乱れです。それに睡眠の乱れが加わります。眠りはこころを護る最後の防波堤なのですから、不眠が訪れたら赤信号と思ってください。~

なおも休まず、というのは仕事のことだろう。無理をすることで自律神経系が乱れるのだ。やっぱり無理はいけない。無理をしないように、勤務時間というものが決められたり労働法なども存在するのだ。私は適応障害と診断されたことがあるが、不眠で困ったり悩んだりしたことはない。そこまで無理をせず、療養休暇、休職をしてよかったのだ。(R4.10/17記)