読書7-2『人ったらし 』Ⅳ

あいさつはどんな時も自分からするように心がけている。

~自分の敷居を低くできるのも才能のうちだ。軽く朗らかに声をかけられるのは気持ちがいい。明るく「おはようございます」とあいさつされるぐらいがちょうどいい。ともかく軽く、さわやかに。勝負はここからだ。~

軽く朗らかに声をかけ、声をかけられる間柄というのは貴重なのだ。

~永遠を保証された「人ったらし」なんてどこにもいない。その場の空気を読めなくなったら、どんな「人ったらし」も石を投げられ追われる破目になる。~

自分はこの方法で「たらして」みせる、なんて思わないほうがいいのだ。そう思っているとその場の空気がわからなくなる。独善に陥る。

~飯を美味しく食べてみせる。これだって立派な個性なんだと気付く。そうか、あれでいいんだ。人との付き合い、仕事のこなし方、すべてがそうだ。そう思うとふっと心が軽くなってくる。世の中に出回っているマニュアルなんてどうでもいい。大事なのは自分のセオリーだ。~

先日、床屋に行った。閉店1時間前だったがその店は快く応じてくれた。私はただただ恐縮するばかり。そんな私の姿を印象付けてしまったからか、帰り際に「お客さんは、本当にやさしい人ですね」と言われてしまった。それが私の個性なのかもしれない。それをセオリーとして貫くことが大切なのかもしれない。(R4.10/16記)