読書『何のために働くのか』Ⅳ

 

素心という言葉を初めて見た。

~人は彼らの何に惹きつけられるのだろう。わたしはそれを「素心」だと考える。神様に対して「私は素なる心を持っています」とアピールしているのだ。「一点の素心」とは私の一番好きな言葉でもある。~

私はこの言葉と向かい合うと、「自分はまったく素ではなかったな」と思う。「かっこよくみられたい」「いい人だと思われたい」「みんなから一目置かれたい」そんな我欲の塊だったのだ。そして満たされず、ついには果てた。

~結局大切なのは「素心」なのだと思う。何かと出会い、あるいは何らかのきっかけで何かに気づき、人は決意を固めて「あるべき自分の人生」に立ち向かった。約束された人生などあるはずもない。うまくいくことなど簡単ではない。苦しみぬきながら前進しているうちに周りに理解者や支援者の輪が形成されていったというのが何かを成し遂げた人の人生だといってよい。道は遠いが素心を持って生きるしかないのだ。~

なんとなくわかる。私は立ち向かっているという感覚はない。到底、何かを成し遂げられないな。

~金持ちになることでも、実業家として成功することでも、偉大な思想を残すことでもない。人がこの世に残せる最高のものは「あの人はあの人なりの人生を、立派にまっとうに生きた」ということである。~

自分なりの人生を生きるしかない。「素なる心」を意識して。