読書『ていねいな暮らしと美しい人生』Ⅱ

「美しくない人生」とはどういうものであるか。執着、欲望、雑念、妬みに縛られた人生だということだ。

~日常生活の中で人は執着や欲望、雑念などに縛られています。執着心の中で、自分自身を見失っていくのです。特に妬みという感情はとても厄介なものです。人と比べて羨む心。そんなものに流されてはいけない。~

私が3年前まで持っていた感情も「妬み」だったのだろう。「いい先生になりたい」といいながら、結局は出世の早い同僚、優秀な教員、才能豊かな教員を妬んでいたのかもしれない。

~必要以上に比較しないことです。「人は人、我は我」という気持ちを持っていれば他人を羨む気持ちも減ってくるでしょう。~

だが、よくよく見れば私も、職があり、家族があり、五体満足である。じゅうぶん羨ましがられる立場ではないか。まさに「足るを知れ」である。これ以上、何を望むのか。もっともっと、と欲望に縛られていた。

~「ねばならない」という考えに取りつかれてはいないか。あまりにも執着すると、それが却ってストレスを生むことになる。柔軟な心を持って生きることも大切。~

「ねばならない」ではなく、「でなくてもいい」「であってもいい」「そうだとはかぎらない」というのが柔軟な心だろう。そういえば鎌田實は「別解」という言葉を使っていたな。

~仕事だから苦しく遊びだから楽しい。そういうものではなく楽しさは心の中にある。今やっていることに対して一生懸命集中する。その他のことは何も考えない。そんな状態に楽しさや喜びを感じられる。そのものになりきったとき、人は無常の喜びに包まれる。~

よくスポーツ選手が「~することを楽しみたい」とかいうけど、私はそんな境地にはなれない。でも一生懸命集中する、それならできそうだ。また明日から仕事が始まる。楽しむとか考えず、とにかく集中しよう。(R3.7.4記)