読書9‐11『がんばると迷惑な人』(太田肇)

何もないところからは独創性や創造性も生まれない?

がんばると迷惑な人 (新潮新書)  – 2014/12/17 太田 肇 (著)

視写期間2019年11月16日~24日 視写量10p

~受験勉強で身につけてきた知識や受験で問われる能力のほとんどはネットにつながれたノートパソコン1台、スマホ1つに取って代わられるわけです。~

今から10年ほど前、中学で社会を教えていた時、受験対策と言えば暗記対策だった。教科書の用語をどれだけ覚えているかが試験問題で試されたわけだ。もう、そういう暗記能力はほとんど役に立たないということだ。

~現在、そしてこれから人間に求められているのはコンピュータが取って代わることができない人間特有のユニークな能力なのです。具体的に言えば、独創性、創造性、革新性、勘やひらめき、感性などです。~

ただ、独創性や創造性も、何もないところから生まれるものではないのではないかとも思う。一定の知識や教養などの下地があって、独創や創造が生まれるとも考えられる。だから暗記中心の教育を全否定してもいけない気がする。

~研究開発、企画、広報、設計と言った仕事で創造や革新が中心であるのはいうまでもありません。これらの能力は強制や命令によっては最高度に引き出すことができない。~

一定の知識は必要、暗記中心に頼ってはいけない、その塩梅にかかっている。しかしその匙加減は分からない。結局、教科書の内容にしたがって教えるしかない。それが普通の教員である。(R6.3/29記)