読書『アベノミクスの終焉』Ⅳ

成果主義は優れた責任転嫁システム

前日は10時前に就寝、朝5時半に目覚める。ジョギング中心の生活になって、いっそう眠れるようになった気がする。今日は管理当番。弁当を作り、雨の中を合羽でジョギング通勤。

~日本の企業も従来のぬるま湯体質を打破しなければならないということで成果主義が導入された。しかしそれによって大失敗を犯したのが富士通ソニーだということはいまでは通説のようになっている。こうした失敗に学ぶことなく成果主義は公務員や大学にも導入されている。~

成果主義の厳しさは私には分からない。教員も自己評価シートが導入されてから成果主義にもなっているのだと思う。だが、給与のアップダウンにそれほど関心がないのだ。おそらくほとんどの教員がそうではないだろうか。

~日本において成果主義が導入されたのは、賃金引き下げの手段としての要素が強かった。経営が悪化した企業は人件費の削減を望んでいた。しかし、給与を下げるのは難しい。場合によっては経営をそこまで悪化させた責任を経営者は追及されることになる。~

きっと学校現場に成果主義の本格的導入は難しいことなのだろう。その代わりとは言っては何だが、いっそうの多忙化、過重化が促進されていると思う。

~けれども成果主義の下で給与が下がるのは、経営者が無能だからではなく、給与を下げられた人が無能だからということになる。責任転嫁のシステムとして成果主義は優れているといえる。結局、日本でもアメリカでも成果主義はその導入者の利益を守るために行われた。~

職に就く動機って、給与目当てだけではない。やりがいとか、人の役に立ちたいとかそういう思いで働いている。成果主義を導入しなければならないというのは、労働者のモチベーションを信用していないということなのだ。(R6.3/25記)