読書9-2『新しい幸福論』Ⅴ

人々は増税に反対する、それはもっと小さな政府になるということ

土日に遊び過ぎて、睡眠も足りないくらいだ。職場では今学期最後の一週間、今年最後の一週間が始まった。もう形はどうでもいい、とにかくこのまま雪崩れ込んでもいいから、早く終わってくれというのが本音だ。

~高い租税負担や高い社会保険料負担があると、労働者の勤労意欲や貯蓄意欲、そして企業の投資意欲にマイナスになるので経済活性化に悪影響があるとする考えである。~

「税を取られる」という表現は我が国独特のものらしい。税は公共の利益のために使う。税を負担することで、それがやがては自分の利益として戻ってくるという感覚は乏しい。

~質的にも小さな政府を経済界は求める。企業は経営権の自由を主張して、外部からの介入を小さくしようとするのである。~

我が国も小さな政府である。政府の介入を最小限にし、自由に競争させ、経済を活性化させてきたのだ。それで高度経済成長期はうまくいっていた。でも先進国に上り詰めて、きっと気を緩めたのだろう。

~労働者側が経営側からの攻勢に抵抗していると述べたが、抵抗する労働者側が一枚岩ではないという事実が格差を縮小するに際して障害となっているのである。~

労働者側の抵抗などほとんどしていない。我が国の人々は、体制に刃向かってでも自分の権利を守るということが好きではないのだと思う。組合活動も、労働者の団結も根付かない。(R5.12/18記)