読書8-7『ルポ 過労社会』(中澤誠)

ルポ 過労社会: 八時間労働は岩盤規制か (ちくま新書)  – 2015/8/5 中澤 誠 (著)

著者は私より10歳年下。名古屋大学卒、中日新聞入社とあったので、地元色が強い。「長時間労働が横行しているのに、さらなる規制緩和は必要なのか? 働きすぎの日本人を取材し、雇用社会の暗部をリポートする」とあった。

~1日8時間という労働時間は、1日24時間のうち「仕事に8時間、休息に8時間、自分の時間に8時間を」と求めてストライキをしたことに由来する。人間らしい生き方を取り戻すための闘いが、後に国際基準として確立し、今に至る。~

我が国の憲法は国民に「健康で文化的な生活」を送ることを約束している。自分の時間に8時間を、とあるが、この8時間をどうやって健康で文化的に過ごすかがポイントだと思う。

~2012年の労働生産性OECD加盟34か国のうち、日本は21位にとどまる。先進7か国で最下位だ。~

教育現場は、労働生産性とは無縁の世界だ。労働生産性を意識している教員も管理職も一握りしかいないと思う。

~労働時間の上限を決めない限り、生産性は上がりません。~

私は、とても意識している。なぜなら、私は勤務時間内が労働時間の上限だからだ。早めに職場に来ることもしないし、勤務時間を超えることはない。それは労働者として恥ずかしいことだと思っている。とくに、勤続30年を超えた労働者が、それをしてはいけないと思う。(R5.7/17記)