働き方革命―あなたが今日から日本を変える方法 (ちくま新書) – 2009/5/1 駒崎 弘樹 (著)
「残業・休日出社して、人生を会社に捧げる時代は過ぎ去った。長時間働いても、生産性が高くなければ意味がない」は出版社からのコメントだ。全く同感である。著者は1979年生まれ。こういう若い世代が「革命」を起こし日本を変えてくのかもしれない。
~長時間労働によって妻の就業意欲を削ぐだけでなく、子どもを産む意欲を減退させ、労働人口減少にさらにドライブをかけるのだ。~
長時間労働問題は、人口減少問題、高齢化問題とつながっている。かつての首相は一億総活躍社会と言っていたが、相変わらず女性の働き方を男性のそれに合わせることから離れられない。そもそも、働き方改革も、労働者側の視点で語ってはいない。
~こんなにがんばって長時間労働をしているのに、日本の時間当たりの生産性は主要7か国中なんと最下位である。~
~日本がこれから生き残るには質の高い付加価値とイノベーションによって生き残るしかない。残念なことに長く働くことと知的生産性は関係がないのだ。~
「生産性の低さ」というと、太平洋戦争の日本軍を思い出す。戦果をあげるための効率性、合理性には目もくれず、ただひたすら兵隊を戦地へ送り込んでいった。それで多くの若い命が犠牲となった。「ひたすら」「がむしゃら」というものに高い価値をおくのは国民性なのだろうか。(R4.4/29記)