読書『信念をつらぬく』Ⅳ

なるほど、と思った文章を一つ。

~公務員という仕事においては組織に対するロイヤリティは高くないほうがいいのです。公務員は何をおいてもまず「国のため」「国民のため」と考えることが求められる。~

私も一介の公務員であるが、もちろんロイヤリティは高くない。私の場合は、「子どものため」、「保護者のため」と何をおいても考えなくてはならない。

だが、組合活動をしていると、そこを間違いを起こしてしまう可能性があるのだ。組合活動の目的は、教職員の権利を守ること。そこを追究することで「子どものため」という大義を置き去りにしてしまう恐れがあること。また、「子どものため」という大義を振りかざすことで、教職員の権利を侵害してしまうことがあること。「教育公務員として」、「労働者として」という二つの視点を持っていなくてはならない。

~周囲がどんなに無理だということでも「間違った方向に向かっているものを正しい方向に戻すことであれば、実現できる可能性はあるはずだ」と思っています。「不可能なこと」でも正しければ「可能になる」とうこと。~

「正しい」という語が目に付く。

~みんなが「正しいかもしれないけど、そんなことはできっこない」と思っていることをやるのが大好きです。やる気が出てくるのです。~

~私は一度「やる」と決めたら、どんなに抵抗されてもあきらめることはまずありません。正しい道を選んでいる限り、「永久にできない」と言い切れるケースはほとんどないからです。~

~私は自分の心に正直に「誰がどう考えたって、こっちの方が正しいよな」と思えるところで勝負していますから、ある意味では「楽な仕事しかしていない」とも言えるでしょう。~

「正しさ」って何だろう。自分は「正しさ」に鈍感になってしまっていないだろうか。「正しさ」も「間違い」も分からなくなってしまっているほど、流されていないだろうか。正しい道を選んでいるだろうか。(R5.5/31記)