映画『いちばん逢いたいひと(2022)』

いちばん逢いたいひと(2022)

座禅に行き、昼ご飯を喫茶モーニングで済ませて、隣市ミニシアターに向かう。雨の予報だったので、マイカーを使用。効率よく映画を観ようと思ったらミニシアターは最適である。

本作の監督は丈。年齢は私とほとんど同じ。調べてみたらなんと父親は石ノ森章太郎ではないか。本作にも出演していたようだが印象はない。注目俳優は崔哲浩。私はこの人に本劇場で会っている。この人が監督、脚本の作品の舞台挨拶に居合わせたのだ。やはり演技はうまい。もう一人は倉野尾成美。めっちゃ可愛いのでこれから気にしたい。

なかなかよかった。特に前半は白血病の辛さ、大変さがよく伝わる。ヒロインが病魔と闘うのだが、私はその手の映画が苦手である。痛いとか、病気とか、大嫌いなのだ。ヒロインが自分の孫娘だったらと思うと心底、心が痛んだ。そして、私がガンになったら、抗がん剤治療をすんなり受け入れられるだろうか。命を大切にするとは、どこまでのことを言うのか、考えさせられた。

だが、後半は若干、尻すぼみだ。ネタバレの恐れがあるから書かないが、詰め込み過ぎなのだ。骨髄提供者と患者との関係というのは、デリケートな問題である。そこにクライマックスをあててもよいのだろうか。私は難病を乗り越えたヒロイン側にもっと重点を置いてもいいと思った。また、崔の友人の問題も未回収のままだった。

難病をテーマにした作品だが、微笑ましい展開もあり、そして何よりヒロインのキュートさに励まされるいい映画だと思う。(R5.5/13記)