読書8‐2『傷つきやすくて困った人』Ⅵ

今回は対人不安について。

~対人不安を克服するには、人生いろいろあるものだと、ある意味では開き直って、自分の過去に対する拒否的態度やとらわれから解放されるべく、思い通りにならなかったいやな出来事もいやな時期も含めて、自分の過去を素直に受け入れることが必要と言える。~

私はかつて「危機感だけは一人前」と思っていた。その危機感を熱源にして仕事に没頭していた。子どもとのトラブルが起きないように、学級崩壊が起きないように、と。その成果は確かにあったが、結局オーバーワークになってしまった。その経験から、どんなに努力しても、どんなに準備しても、うまくいかないときはうまくいかないということを学んだ。今思えば、自分には、見えない未来を不安に思ってガチガチと予防策を立てるのではなく、どんな事象でも受け入れる覚悟が必要だったのだ。

~虚勢を張らずに、ありのままの自分を分かってもらえればいいと思うようになれば、気持ちが楽になり、対人不安も解消されていくはずだ。~

最近は、「どうせ自分なんか見ていない」「見栄を張っても仕方ないか」という気持ちが芽生えてきた。

~人に本当に関心を向けると、自己へのとらわれから解放され、対人不安が和らぐということに加えて「みんなも不安なんだ」「不安なのは自分だけじゃないんだ」とわかって気が楽になるということもある。~

前回、レジリエンスを高めるには社会的スキルを身につけろとあったが、人への関心が社会への関心となり、社会的スキルにもつながるのではないか。でも人と比べたりして、自分の劣等感を高めたり、競争心をあおったりすることがないようにしないと。

(R5.5/12記)