映画『なん・なんだ(2021)』

なん・なんだ(2021)監督 山嵜晋平

いつも通りの割り振りを取り帰宅、暗雲立ち込める中、少しジョギングして、隣市のミニシアターに向かった。先日発生した台風の影響か、これこそバケツをひっくり返したような雨。自転車で行かなくてよかった。

ほぼ同時にミニシアターで上映する作品と比べて高評価だったので本作を選択したのだが、期待ほどではなく、まあまあ的作品だ。妻の秘密が分かるまでがとても興味をそそられ、その後の盛り上がりを期待したのだが、尻すぼみで終わってしまう。また全般的にテーマや事象があまりにも普通で、親近感はあるが、驚きや強く心を動かすこともない。

注目した点は、製作者が寺脇研とあったことである。寺脇研といえば元文部官僚でゆとり教育を推進した人物である。実はシアターのロビーにも彼が記した映画批評の原稿が積み上げられていた。過去はどうあれ、教育一筋ではなく多才であり、まったく違う分野で活躍している。映画の内容以外のところで、どことなく勇気づけられた思いである。(R4.7/6記)