映画『世界の終わりから(2023)』

世界の終わりから(2023)

ロビーで、持参したジャムサンドとバナナを食べて、チケットを購入。すると座席予約を求められ、本作品の話題性の高さを感じた。客席も、本劇場では珍しく半分ほど埋まっていた。

監督は紀里谷和明。この人の作品『キャシャーン』を観たことがあるが、内容も色調も暗かったという印象のみ。元妻は宇多田ヒカル。この人は本作を最後に引退するのだそうだ。注目俳優は、朝比奈彩。めっちゃクールビューティー

サイトの高評価は、監督への退職ボーナスではないだろうか。ストーリーを追うにつれてハテナが出現する。「何日か後に世界が終わる」というのだが、日本政府しか対応していない。「どんな終わり方なのか」を問えば「わからない」とはぐらかす。おそらく世界戦争の核爆弾の打ち合いだと思うが、その前に、対立国の緊張状態の高まりなど全く見られない。ヒロインの両親は交通事故死のはずなのに、ヒロインのために命を捧げたと言う。核爆弾が空から降ってくるのに、地上にいるのは20人程度の男たちが殴り合っている。杖を使っていたボーイフレンドが普通に歩きだす意味は何か。アラを探すつもりはないが、疑問点が見つかると、ストーリーに集中できない。

ラストシーンは悪くなかった。というより私好みだった。だがそれぞれのカットの整合性が合っていないのが残念。監督は引退されるそうなので、とりあえずはお疲れ様でした。(R5.5/13記)