映画『ハッチング―孵化―(2022)』

ハッチング―孵化―(2022)PAHANHAUTOJA/HATCHING 監督 ハンナ・ベルイホルム

この時期、プール、通知表、行事とバタバタさせられ、それでもってこの酷暑。精神的にも肉体的にも参ってしまいそうだ。10分割り振りをとって帰宅、ストレス発散だと息巻いてジョギングを済ませ、マイカーで隣市のミニシアターに向かった。

観てよかった。なかなか見応えある、刺さる作品だった。この映画の陰の主役は、ヒロインの母親だ。クライマックスの彼女のセリフが耳から離れない。全く自分しか見えていない。ブログとかインスタとかの情報社会は、こんな勘違い女を作り出してしまうのだろうか。

こいつにはいつか天誅が下る。私はそう期待して観ていたが、そうにはならなかった。ヒロインも、その周辺人物も、こいつの犠牲者だ。本作はホラーだが、こいつこそがホラーだ。私もどこか、自分勝手になっていないか。思い通りにさせようとしないか。周りが見えているか。一度、自重しよう。(R4.6/30記)