読書7-15『2020年からの教師問題』Ⅱ

現在の教育問題が挙げられている。

~今まで人間が仕事としてきたことは今後どんどんAIを含むロボットに委託されるようになる。2011年に小学校に入学した子どもたちの65%は今は存在していない職業に就く。今後10~20年程度で、アメリカの雇用者の半数近くの仕事が自動化される可能性が高い。~

こう見ると、ロボットを超えるようなスーパーな能力を身につけないと職に就くことができない、と危機感を煽られるような気持ちになるのは、私だけだろうか。確かにAIが進化発達すれば、人間の仕事を奪うようにはなるだろう。だが、そうは言っても我が国は現在、慢性的な人手不足なのだ。そして少子化が進む限りそれが続くのだ。その人が選ばなければ、仕事自体はあると思うのだが。

~今後グローバル化が進展する中で文化が全く異なる人たちと文字通り「以心伝心」のコミュニケーションで付き合っていくことは不可能でしょう。日本人以外の人たちと協働していくのであれば、自分の考えを表現することが必要不可欠なのです。~

自分の考えを表現するためには、「初期の段階から表現する機会を設定すること」と「表現の基礎となる読み書きの基礎的な力を身につけること」が必要だ。今、後者の育成がとても困難になっている気がする。活字離れが進み「読めない」、タブレットを持たされ「書けない」。

~AIには取って代わることのできない、人間にこそ求められる能力が「クリエイティブな思考力」です。「日本の教育ではクリエイティブな生徒が育たない」と言われ取り組むべき課題とされて来た。~

一つの教室に40人も詰め込み、検定で統一した教科書しか認めず、官製の研修や過重勤務で疲弊した教師が単調な一斉授業をし、ほぼテストのみで子どもを評価する。クリエイティブが育つとは思えない。(R5.2/18記)