読書7-6『子どもに勉強を教えるな』Ⅴ

学力低下問題に触れている。

~日本の子どもたちの学力が低下しているのは、学校の怠慢に起因するのです。~

学校の怠慢ということは教師の怠慢ということなのだろうが、教師の時間外労働、職場のブラック化はご存知だろう。教師は子どもの学力を伸ばそうと意識しなくても、すでに時間外労働となっている。朝、出勤すればすでに子どもは登校している。子どもが帰ってから勤務終了時間まで、休憩時間を除けば30分しかない。課題の点検、事務作業、行事の準備、打ち合わせなど業務内容は実に多岐にわたっており、「学力向上のための授業改善」などできるわけがない。

~学校が子どもたちの学力を伸ばせない要因として見逃せないのが、子どもたちに「知識」を与えようとしている点です。子どもには「基礎知識」はいらないのです。必要なのは「基礎学力」なのです。~

~「基礎学力」を習得するために最も大切なのが国語、つまり「読み」「書き」です。「読み」で行うべきことはやはり読書です。「書き」で具体的に行うべきことは「書写」です。~

~「読み」だと本を一万冊突破、「書き」は書写を4年、「計算」はソロバン1級。これだけできれば、あらゆることを自分で学べる立派な基礎学力が身に着くはずです。~

これらのことを学校でこなそうと思ったら、やはり教科の精選に手を付けるべきだろう。しかし、そんな気配はないし、「プログラミング」「キャリア教育」「食育」など、奇々怪々な指導もさせられている。やはり学校というシステムを見直さなければ。(R4.12/5記)