映画『夜明けまでバス停で(2022)』

夜明けまでバス停で(2022)監督 高橋伴明

座禅、朝食、ジョギングなど朝の雑事を済ませて近所の喫茶チェーン店へ行く。モーニングを昼食代わりとするためだ。そこから隣市のミニシアターに直行。いつも通りの自転車だ。この作品、面白くないわけではないが、違和感の残る内容だった。「正しさ」とは、「正義」とは何だろうか。

ヒロインは居酒屋のバイト。上司に注意されながらも、同僚にこっそり残飯を渡している。そのくせ不明朗な会計を指摘している。私が思うに、残飯を捨ててはいけないと思うのなら上司に主張するべきだし、そうしないのなら、絶対にバレないように渡すべきなのだ。正義って、見方によって変わってくるものなのかもしれない。

ヒロインは実家に帰ることができず、ホームレスの道を選択するのだが、私は「兄に頭を下げて世話になればいいのに。実家近くを拠点として、アクセサリーのネット販売に活路は見いだせないだろうか」と思ってしまった。が、この思考は、バイト解雇をごねるフィリピン人老婆に対して「文句言うなら国に帰れ」と呟く同僚と同じなのかもしれないとも思った。

コロナ禍で、困った人がたくさんいるのだということを改めて認識できる作品ではある。(R4.10/30記)