映画『マイ・ブロークン・マリコ(2022)』

マイ・ブロークン・マリコ(2022)監督 タナダユキ

今日はどちらかというとこっちがメインだな。前作を鑑賞した後、座席で昨日買った菓子パンを食べて鑑賞に臨んだ。

ヒロインが、自殺した親友の遺骨を持って旅に出るという物語である。序盤から自殺のニュース、ブラック企業の上司の𠮟責、親友を虐待した親とのバトル、とジェットコースター的な展開は、飽きないし、嫌いではない。

だが、遺骨を奪うという行為が私には共感できない。親友を亡くした悲しみは理解できるが、なぜあれほど遺骨に執着したのだろう。そして最大の謎は、親友が自殺した直接的原因だ。ストーリーは悪くないと思うけど、そこがどうしても頭をもたげてしまって集中を妨げるのだ。さらに、ヒロインは絶叫系演技が多く、力みや違和感を感じたのも事実だ。

そんなよどみの中を、窪田はいい味を出し、ラストまで見届けたいという気持ちを持たせてくれる。できれば、ちょっとクサくても親友が自殺を思いとどまる物語が観たかった。もう1本観ようと思ったけど、カフェでお茶したら帰りたくなって、そのまま帰路に着いた。(R4.11/26記)