読書6-16『老いる覚悟 』Ⅸ

最後にもう一度「覚悟」に注目しよう。

~生涯現役でいく覚悟というのは人間関係を絶やさないということに尽きる。生涯現役とは社会に参加して接点を持ち続けるということである。~

~人生の決算期ともいうべき余生を実りあるものにするために、自らの力で未来を切り開く決意をし、覚悟をもって日々を送れば、必ず豊かな余生が待っているのである。~

先日も記したのだが、仕事においては自分はもう余生といえる。教師人生の決算期なのだ。ちなみに、決算とは損益と財産の状況を確定させること。教師人生の決算期とは、どういう意味か。自分の能力や持ち味、得手不得手を確定させる時期だということか。それを自覚し、職場でそれを最大限に生かしていけ、ということか。

~平凡の中にドラマを自発的に求めるのが覚悟というものである。~

~老いて一見、平凡な毎日の繰り返しであっても、今日は昨日とは違う一日にするぞという覚悟が、人生に活気と彩りを与えるのである。~

『老いる覚悟』というのは、老いるにあたっての覚悟ではない。老いを生きるとは、余生を生きるということ。余生を充実させるために覚悟が必要だと言いたいのだろう。

(R4.7/21記)