読書6-15『ぼくらの民主主義なんだぜ 』Ⅲ

教育に関する記述が続く。

~国連、子どもの権利委員会が、厳しい競争環境が子どもたちをいじめや精神障害といった不幸な状態に陥らせると日本に勧告した。~

日本の学歴偏重社会、学校における競争社会に国連が警鐘を鳴らしている。政府はそんな勧告などどこ吹く風だ。いじめも不登校もなくならない。学級が荒れるのもなくならない。それらの困難な問題は、子どもが「どうして競争させられるのか」「どうして勉強をさせられるのか」という不条理を感じ、条件反射的に反応しているのだと思う。

~競争社会は弱い者に負担を強いる社会だ。そしてもっとも弱い者とは子どものことだ。~

競争社会を肯定する者は、その競争に勝った者ばかりだと思う。「競争に慣れておかないと、社会の荒波に呑み込まれてしまう」「グローバルな競争についていけない」という論理だろう。競争を否定はしない。競争したければ競争すればいいのだ。全員にそうさせようとすることが問題だ。他国のように、競争しなくても生きていけるのだ。競争しない者も、競争に負けた者も、生活が保障される社会であるべきだ。(R4.7/7記)