映画『とんび (2021)』

とんび(2021)監督 瀬々敬久

今日は20分の割り振りを取って、隣市のミニシアターへ行くつもりだった。高評価である『愛なのに』が本日までの上映なのだ。ついでに『猫は逃げた』も見る目論見だった。しかし、こんな時こそ好事魔多し。なんと近隣の市で事件があったらしく、下校指導をする羽目になる。結局、勤務時間終了まで実直に働き、ミニシアターは断念、市内の劇場で仕方なく本作を観ることにした。

この作品は珍しく原作を読んでいる。原作も、期待ほどではなかった、という印象だ。本作は原作の感動部分をかいつまんで映像化するような作りになっている気がした。原作を読まずに観たら、いまいちよくわからない映画なのではないかな。

だが、阿部、薬師丸、安田、杏と演技派が名を連ねており、感動部分を忠実に映像化することに成功している。特に、クライマックス部分は、それまでの不満点を一掃するようなシーンとなっている。その後の、映画限定のおまけ部分もお得感があっていい。

主役の阿部寛の筋肉質の体つきも見ものです。運送業者の体を作ったのだろうと感心しました。佳作と言っていいけど、140分は長いな。(R4.5/11記)