映画『 ちょっと思い出しただけ (2021)』

ちょっと思い出しただけ(2021)監督 松居大悟

4時前に職場を出て、買い物、ジョギング、読書を済ませ、市内の劇場へ向かう。映画を観なくても、おおよその手ごたえは分かる。それこそ、予告編さえ見なくても。キャスト、ポスターだけで。

上映している劇場は本当に少ない。しかも一日一本で観やすい時間帯でもない。市内の劇場は、なぜかこの日だけ夕方遅くから上映しており、狙いをつけて鑑賞した。意外に客が多い。わかる人はいるのだな。

とても好きな作品です。映像がていねいです。たくさんのカットをつなげて、意味のあるものを作り上げている感じ。そして、年次が遡っていき、同じ視点の繰り返しにも変化を与えている。それが新鮮で斬新です。さらにキャストがいい。伊藤も、池松も、とても自然な演技です。

最後はまさに『ラ・ラ・ランド』、監督は意識しただろうな。最後のシーンこそが表題にぴったりとあてはまる。切なすぎる感動が心を充たしました。絶対おすすめです。(R4.2/22記)