読書『逃げ上手ほど生き上手 』Ⅴ

逃げるとか、生き方とかがテーマなのに、税金に関する言葉が目立つ。なんでかな。

~人は一人で生きているのではありません。社会からの恩恵を受けて暮らしています。自分のお金で生きているからと言って自分一人で何でもできているのだとは思わないでほしい。大人になったら働いて税金を払い、社会に恩返しするのは当たり前のことです。~

~自分の生活の糧を得るため、そして税金を払うために人は働くのです。~

前者は分かるのだが、後者はすんなりと受け入れられないな。もちろん、税金がないと社会が成り立たないのは分かるけど。

~恩恵を得て生きているんだから、大人になったら受けた恩恵を社会に対してお返しするのが当然。そのために最低限しなければいけないことは、税金を払うことです。~

~社会から受けた恩恵に報いるために、勉強しないといけない。中学までに生きるために最低限必要なことと、働いて税金を払えるようになるために知識を学ぶんです。~

国民の三大義務は「教育」「勤労」「納税」である。上に記した言葉を見ると、納税、勤労、教育が、みごとに絡み合っている。

それはおもしろいのだが、恩返しをするために税金を払うのかな。「今まで育ててもらった恩返しをとして働こう、税金を納めよう」という境地にはなかなか立てないのではないかな。親や周囲に育ててもらったという意識なら持てるだろうが、社会に育ててもらった、という境地も難しいだろうな。(R4.1/28記)