読書『逃げ上手ほど生き上手』Ⅳ

~同じ逃げるなら派手に逃げろ! おおいに大胆に逃げてください。~

~逃げられた上に、もし何か身につけて帰れでもしたら、それは思いもよらないくらいの幸運なんです。万が一なにも身につかないとしてもその間は逃げていられたのだから大成功です。~

組合の先輩から言われた。その人は、私が休職し、復帰するのに尽力してくださった方だ。「復帰したらまた一生懸命になって働くのかなと思っていたけど、そうではなかったね」と。その通りだ。私は復帰するときに「二度と時間外勤務はするまい」と心に決めたのだ。でなければ、復帰する意味がないとも思った。

逃げて何か身につけたとしたら、労働に対する考え方だ。労働とは、自分の時間を切り売りして報酬を得ること。報酬が出ないのなら、自分の時間は売らない。自分は労働者だ。

~肝に銘じなければならないのは、敵は自分の中にあるということです。苦しいとか不幸だとかは、すべて自分の中の欲望をうまく処理できていないから感じることです。自分の欲望は自分で始末をつけなければいけません。自分の欲望とどう付き合うか。忘れるか、他のことで紛らわせるか、思う存分に追い求めて食い殺すか、それはあなた次第です。~

立派な教師として認められたいという欲望を持っていた。努力してみたが、うまくいかず、結局逃げ出した。もうそのような欲望はない。今は、働かせてもらえるだけで有難いと思っている。そして、貢献している、役立っていると自負している。どう評価されようとも気にしない。逃げたことでたくさんのものを捨て、またたくさんのものを得たのかもしれない。(R4.1/26記)