梅切らぬバカ (2021) 監督 和島香太郎
家人が実家に行ったため、一日フリー。ミニシアターで映画三昧することにした。2本目のインド映画をどうしても観たくて、その前に観られる映画ということで本作を選んだ。評価もまあまあいいのだ。
派手さはないが味のある映画です。自閉症の青年を取り巻き様々なことが起こるストーリーです。表題にもある「梅」、敷地からはみ出た「梅」こそ、自閉症の青年。私も職業柄、自閉症の子たちと毎日接しています。その彼に対してなんと冷たい人の多いことか。あれでは神奈川で起きた障がい者施設殺人事件と本質的に変わらないのではないかと思ってしまいました。
対して、青年の母親は、友達でもある少年の過ちにも寛容で、心温まりました。すべてが思い通りいくような快適な町なんてないんじゃないか。子どもがいる、老人がいる、障がい者がいる、動物がいる、まさに多様性を認めていくのがこれからの世の中なのだと感じました。
観て損はない素敵な作品です。長くないものいいですね。(R3.12/25記)