映画『旅立つ息子へ』

旅立つ息子へ (2020)HERE WE ARE監督 ニル・ベルグマン

明日から新年度スタートであり、今日が最後の休日だ。隣市のミニシアターがサービスデーだったのだが、最後の休日だということが私を中核都市への旅に誘った。なかなか地元では観られないラインナップを選択した。

「HERE WE ARE」とは、「さあ、着いたよ」という意味らしい。自閉症スペクトラムの息子とその父親とのロードムービーである。音など様々な刺激に敏感であるなど自閉症スペクトラムの様子がよくわかる。

父親は息子を施設に入れたくない。だから施設からの逃避行なのだ。その逃避行で、父親も息子も自閉症であるがゆえに様々な困難にぶち当たり、それを乗り越えていく。その困難への挑戦が後々に生かされていく。「ああ、それがそうなるのね」という感動と喜びがある。その親子と、ある名作中の名作とを対比させているのも興味深い。父親の愛と息子の成長に感動させられる作品です。