読書『仕事なんか生きがいにするな 』Ⅳ

愛について書かれているのだが、この文章を読んで、ハッと思った。

~愛とは相手(対象)が相手らしく幸せになることを喜ぶ気持ちである。欲望とは相手(対象)がこちらの思い通りになることを強要する気持ちである。~

教師は子どもへの愛情が必要だというのが大方の見方である。子どもを愛せない者は教師をやる資格はない、とまで言う人もいる。だが、ふだんの自分の働くさまをふりかえると、相手が幸せになることを喜ぶよりも、相手を思い通りにさせようとばかりしているのだ。もちろん、幸せになることを願って、思い通りにさせようとしているのだが。

~世界から切り離された私たちが、しかしもう一度世界と一体であることを思い起こすことができる経験。再び一元的な世界に立ち戻ることができる経験、それを「愛」の経験と呼ぶのです。~

~私たちが生きることに「意味」を感じる瞬間とは、「愛」の経験によってもたらされるものなのです。~

思い通りになることを強要するのが欲望だとしたら、世界、周囲の環境を自分の思い通りにしようと欲望を出していては、いつまでたっても「愛」にはたどり着けないのだな。(R3.10/22記)