読書『ストレスと適応障害』Ⅲ

アドラーについての記述が出てきた。

~適応とは、自我が快楽原則と現実原則の折り合いをつける作業である。アドラーにおける適応とは、個人が優越しようとする欲求と、社会にその人に相応しい所属の場を見つけ出すという課題の間でうまく妥協することなのである。その場合、重要になるのが共同体感覚なのだという。~

もう学年末。今年度が終わり、いよいよ来年度の足音がかすかに聞こえてくる。自分の立場はどうなるだろうか。自分は使用者に何も希望を伝えていない。使われる立場だから、言われた場所で働くしかないと思っている。

そこは、自分に相応しい場所なのだろうか。うまく妥協してやっていけるのだろうか。そうでなかったら適応できないということだ。そして適応の鍵は、共同体感覚。

アドラーは悩める人を受容したり慰めたりするのではなく、その人が本来果たさねばならない課題に向き合えるように促すことこそが真の励ましだと考えた。~

適応できないということを受け入れてもらったり、慰められたりすることを望んではならない。課題に向き合わねばならない。

~共同体感覚が活性化されると、同じように不快な体験も受け止め方が自然に変わってきて乗り越えやすくなる。「あなたは一人ではない」というメッセージを発し続けるという点で、共同体感覚を取り戻させようとしている。~

自分のノートからの抜粋である。「共同体感覚とは自分だけでなく所属している共同体の人たちや共同体全体がよくなるように貢献する態度のことを指す」

この年度末で忙しくなると、自分の仕事を片付けることに注力してしまう。職場がもっとよくなる、教室が、学校が、仲間がもっとよくなるように貢献しようとすることを忘れてはならない。