読書『君の働き方に未来はあるか? 労働法の限界と、これからの雇用社会』Ⅳ

労働契約の違いから、生産性の違いへ。

~個々の労働者の時間単位の生産性で見ると、イタリアの労働者の方が日本の労働者より優秀なのです。~

~イタリア人はダラダラ働くのではなく、集中して効率的に働いて生産性を上げている。非常にメリハリをつけてきちんと働いていると評価することができるのです。~

わが国ほど生産性という言葉と縁遠い国はないのではないか。私の職場で「生産性」という言葉を使ったら不謹慎だと責められるだろう。しかし、同じように、子どもの人格の発達や学力の向上が達成できても、教師の勤務時間が越えているのなら、生産性が低いというわけだ。

だが、職場の同僚がダラダラ働いているかというとそうは思わない。生産性を意識する余裕がないほど業務が多く、多岐にわたっているのだ。それくらい時間外勤務は日常化、常識化しているのだ。だから私は肩身を狭くして定時に帰宅している。