読書『 釈迦とイエス 真理は一つ』(三田誠広)

釈迦とイエス 真理は一つ (集英社新書) – 2014/6/17三田 誠広 (著)

現代の様々な問題にどう対峙するか、その指針を釈迦とイエスの言葉から探るのだそうだ。それは釈迦の「諦」、イエスの「隣人愛」だ。

~真理を明らかにすると、それは諦めにつながる。諦めというのは「見きわめる」「見切りをつける」といった強い意志を伴った積極的な意味。どうしようもない問題には見切りをつけて新たな方向に進んでいく。キリスト教には「隣人愛(アガペー)」という概念がこれに近い。~

明らかにすることが「諦める」の語源なのはわかるが、見切る、見きわめるというのはどうも難しい。諦めきれずに、つい意地を張って続けてしまう。

~「明らかにする」という言葉が「あきらめる」という言葉に繋がっていくのも、自分へのこだわりを捨てて「隣人」に目を向け、さらに「社会」や「人類」などのより大きなものに身を任せて融和していくというプロセスなのです。~

こだわりというものが「明らかにする」ことや「諦める」ことの障害となっているのだ。気持ちが自分にしか向いていないときはやはりこだわっている。自分の事しか考えていないから、諦められない。プライドとかも、そうなのかな。