読書『老いの整理学』Ⅱ

「忘れる」ことの大切さを説いている。

~忘れた方がいい。忘れなくてはいけないのである。頭がいっぱい詰まったままでは、新しい勉強の入る余地はない。きれいさっぱり忘れると頭はよく働くようになる。~

つい2年前までは、頭の中が仕事のことでいっぱいだった。いつもいつも仕事のことを思い巡らせていた。もしかしたら、仕事のことを考えよう、考えよう、とすればするほど、頭は働かなかったのかもしれない。やはり、心が囚われていたということなのだ。

~過去を振り返るより前向きにこれからのことを考える。今していることが終わったら何をしようといったことを考える。そうすると自然に古いことを忘れる。余計なことは消えてなくなる。~

本書は「老い」がテーマだが、老いていけばいくほど、過去は増えていくものだ。だがそこを、これからのことを意識的に考えていくことにするのだろう。忘れよう、なんて思わなくていい。これから何をしようか、それを考えるのだ。

~学校などは、覚える記憶の力だけを伸ばそうとしていて、忘却の大切さを見落としている。~

「早く忘れない」なんて指導はできないな。だから余計なことを教えてはいけないのだ。