映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』

宇宙でいちばんあかるい屋根 (2020) 監督 藤井道人

この日は私にとって特別な日。仕事を2時間早く切り上げてというよりも脱出し、隣市のショッピングモール付設の映画館に行く。観られるラインナップの中で一番評判のいい映画を選んだ。

予備知識ほとんどなく選んだのだが、この映画、相当いいです。というよりも優れており、秀ており、優秀な映画です。ポイントを3つほど上げさせていただきます。

まず、主演の清原果耶が素晴らしい。清潔感半端ない。この子、『ちはやふる、結び』より『デイアンドナイト』の印象がものすごく強い。本作でもさらに成長し、主演女優として堂々とした好演ぶりです。かわいい果耶ちゃんを、おじさんは応援したくなるんです。『デイ~』の時もそうだったけど、エンドロールの主題歌を唄っていてこれがまたいいのです。

そして、ストーリーがいい。登場人物の人間模様が複雑に絡み合っていて、「ああ、そう来たか」というところが随所に見られます。人のつながり、時間の隔たりが縦横に広がり、ストーリーを深みのあるものにしています。

さらに、脇役の演技もいい。特筆は桃井かおりでしょう。果耶ちゃんに負けず劣らずの印象深さです。相手役の伊藤健太郎もいい。果耶ちゃんの相手役として申し分ない好青年ぶりです。ほかにも、吉岡秀隆水野美紀には泣かされます。

はっきり言って今年観た邦画、ナンバーワンでしょう。老若男女だれにでもお勧めできる優秀作です。