映画『サイダーのように言葉が湧き上がる (2020)』

サイダーのように言葉が湧き上がる (2020) 監督 イシグロキョウヘイ

本当は出勤の予定だったが急遽変更し、鑑賞を決定した。地元で観られるのは隣市ショッピングモール付設の映画館のみ。朝一番と夜中の2回しか上映しないからだ。ちなみに初めて自転車で行きました。

テーマはコンプレックスだろう。出っ歯を気にして夏でもマスクを忘れない少女。コミュニケーションが苦手でヘッドフォンで音を遮断する青年。そんな二人が出会い、事件を通して理解し合っていく青春ストーリーだ。

特徴的なのは色使い。ピンク、黄色など意図的に明るい色を使い、物語の異世界に観るものを引きこんでしまう。最初は違和感があったが、徐々に慣れた。

主人公が「俳句」に凝っているのも出色。自分も俳句というものに興味が湧いてきた。しかし、これも主人公が会話にコンプレックスを抱えている証しとも言える。

こういう青春物語の結末はわかっている。わかっているけど、山場や結末はハラハラドキドキさせられる。誰もがこれから通る道、通ってきた道だからこそ、二人に共感し、スッキリとなれる。とてもいい映画だと思います。(R3.8.4記)