読書『働きすぎの時代』Ⅶ

長時間労働はまだその他の影響を及ぼしている。

~労働時間が1日10時間、週50時間を超えるほどに長ければ、健康で文化的な生活などできるはずがない。親たちの長時間労働は子どもたちにとっても不幸である。男女とも長時間労働比率の高い地域ほど出生率が低い。長すぎる労働時間は地域生活をも危うくする。疲れ切っている人が多いほど、人々の他人を思いやる気持ちが薄れ、人間関係が荒んでくる。~

長時間労働出生率を低下させるとは。長時間労働がこの国の少子化に拍車をかけているのだ。すると、少子化により高齢化も進む。医療、介護の問題も大きくなる。そもそも、体を壊してまで働かなければならない大人たちを見て、子どもはどう思うだろうか。そんな国に希望を持つだろうか。

労働組合はこのような声をくみ上げて労働時間の制限と短縮にあらためて正面から取り組むべきときである。働きすぎに歯止めをかけることを政治課題にして政府に対してサービス残業の是正や過労死の予防にとどまらず、ワークライフバランスの実現に積極的に乗り出すように働きかけることは労働組合の急務である。~

私も労働組合の一員としてこの文面は心に刻みたい。働きすぎに歯止めをかけることだけではなく、ワークライフバランスの実現に乗りだすことを働きかけたい。

私たちは今年も事業者と交渉を行う。事業者は長時間労働の問題に対してどう考えているのか、それをどのように解決したいのか、どのように働きかけようとしているのか、それを問いただしたい。