読書『民主主義はいかにして劣化するか』Ⅲ

日本は戦争ができる国になった。となれば、その先に徴兵制がある。

~「経済的徴兵制」軍隊に入って戦場で手柄を上げないことには将来が見えないという状況が作られるのが先でしょう。世の中でまともな生活をするためのパスポートとして軍隊経験が必要になる。そうする以外に世の中の下層に沈む人たちがそれ以上に浮上する機会が得られない社会がやってくる。~

戦争とは、敵国と戦い負かすこと。敵国民を殺すこと。自分の国を守ると言えば聞こえはいいが、人を殺すための訓練をして自分の生活を成り立たせていくわけだ。イスラム国とかは、そういう主義なんだろうな。「国際協調」とか「異文化理解」とは対極の考えだ。わが国もそういう方向に進んでいるのか。

~徴兵というのは実際の戦闘行為そのものをやらせることばかりではないのです。いやがる人間をどこかへ強制的に連れて行って思い通りの思想を叩き込むことに意味がある。~

徴兵とは、思想教育にもなるのですね。「お国のため」という思想を植え付けるのですね。戦闘行為を行う者さえその思想であれば問題ないですもんね。

~戦争のために人員確保という意味でも徹底的に格差を広げた方が権力にとっては都合がいい。~

格差って、仕方なく広がるものだと思っていた。そうではないのだ。為政者が意図的に作り出そうとしているのだ。となると現政権はしたたかに恐ろしい方々ということになる。