映画『SKIN/スキン 』

SKIN/スキン (2019) 監督 ガイ・ナティー

市内の映画館で観賞。いやはや、ものすごい映画だ。題名を見て全く違う変な内容を想像してしまったが、全然そうではなかった。心にグサッと刺さりまくる衝撃作だ。

題名は「肌」の色のことだ。第91回アカデミー賞短編実写映画賞受賞の短編をベースに、というのは、まず最初に短編が映され、その後長編が続くという2部構成だった。短編はさすがにアカデミー賞。笑えないがおもしろい。だが、悪事はやがて自分に返ってくるというのがよくわかる。

そして長編では、差別主義の恐ろしさ、根の深さ、執拗さなどをいやというほど思い知らされる。でも、それが実話をもとにしたものであり、それだけに最後のシーンでは泣けてくる。感動というより、同情の涙と言っていい。

アメリカという国の闇の部分をまざまざと見させられてしまう。彼らの心の荒み具合がよくわかる。白人至上主義といいながら、白い肌に入れ墨をするなんて、矛盾していないか。心が痛めつけられたが、観てよかったと思う。社会を知る上でも映画は役に立ちます。