読書『心がフッと軽くなる「瞬間の心理学」 』Ⅵ

「与えられた仕事」という言葉が目につく。

~「与えられた仕事」をできるだけクリエイティブにこなそうとする姿勢を持つこと。基本的には「仕事をするには工夫がいる」と考えた方がいい。何かの創意工夫をしてこそ自分の仕事だという感覚を初めて持てるんじゃないでしょうか。~

与えられた仕事をそのまま受動的にこなすことが精神的な負担につながるということだろうが、「工夫をする余裕もない」というのが本当のところではなかろうか。創意工夫というのはある程度のゆとりがなければできない。

~「与えられた仕事」を自分のミッション(使命)だと捉えて肯定的に考えることの方が遥かにクリエイティブな能力が必要とされる。~

ミッションは任務、使命。使命は① 使者として命ぜられた命令・任務。 ② 与えられた重大な任務。天職。これも要するに「仕事をやらされるな」ということだろう。

~与えられたものをどう自分の好みに変えていけるか。そこが仕事を楽しむポイントです。理屈的にはどんな仕事が来ても、自分なりのやり方で取り組もうとしてみる姿勢が生じてくれば、実は仕事だけではなくて、かなりいろんなことが楽になってくるはずです。~

正直言って、勤務終了時間にすべての業務を終えようとすると、工夫を考案する余地はない。「これが自分の使命なのだ」とただ言い聞かせるだけで終わりそうだ。

だが次の文面には納得できる。

~仕事を楽しむうえで非常に重要なのは、自分と他人を比べないこと。「あいつばかり得して」なんて思考が湧いてきた時点で、目の前の「今、ここ」の仕事に集中できないでしょう。~

一つの大きな仕事の期限が迫っている。それをどう処理したらいいか、ふと考えてしまう。もう、私は「今、ここ」を忘れている。これでは「徳のある人」は遠い。