読書『一気に通読できる完訳「論語」』Ⅱ

「思いやり」が出てくる。思いやりとは、他人の心情や身の上などに心を配ることやその気持ちのこと。 その人の身になって考える、推察して気遣いをすること。

~思いやり深い者だけが善い行動をしている者を本気で愛し、悪い行動をしている者を本気で憎むことができるものなんだよ。~

自分は思いやり深いかなあ。悪い者を本気で憎むところもないので、思いやり深いわけではないことは確かだ。

~正義や思いやり深い行為をしていてそういう境遇になったのならば胸を張ってその境遇に踏みとどまろうじゃないか。ひとかどの人物は名を上げるために思いやりの世界を捨てたりしないものさ。~

これを書き残した頃、きっと自分の境遇に後ろめたさがあったのだろう。自分の境遇が劇的に変わることはない。とりあえず、正義や思いやり深い行為を積み上げていくしかない。その境遇に納得するために。

~自分や他人の過ちをつぶさに観察すれば、どこが偏っているかが分かり、それを改めただけでも、思いやりの精神に一歩も二歩も近づくことができるものなんだよ。~

過ちは偏りから生じるのだ。そうだとして、過ちを改めることで思いやりの精神に近づくのかなあ。