読書『いなしの智恵』Ⅱ

「いなし」という言葉について記述されている。

~相手を力でねじ伏せるのではなく理解し、尊重しながら安心安全な暮らしができるように工夫する。それが厳しい自然と共生していく中で、日本人が身につけていった「いなし」の精神である。~

「相手をねじ伏せる」というと、最近の自分を顧みてしまう。子どもを力でねじ伏せていないか。いつの間にか「力任せ」でやっていないか。むきになっているところはないか。そうではなく、子どもに対する「理解」はあるか。「尊重」はあるか。

~「命をつないでいく」ことこそ、いなしの智恵の結晶である。~

自分の「力任せ」で、職業人としての自分の命を縮めてはいないだろうか。自分の仕事の中で「いなし」の視点を持ってみてはどうか。

~日本人の世界観はよく言えば柔軟、悪く言えばいい加減。しかし見方を変えれば、それくらい柔らかい心を持っていなければ、取り扱いの難しい日本の自然とは付き合ってこられなかったということだ。~

力任せ、ねじ伏せる、というものの対極に柔軟、柔らかさがある。柔軟さが必要だが、「ブレ」てもいけない。なかなか難しい。