読書『今日すべきことを精一杯!』Ⅲ

医師という職業の心構えみたいなことが書かれている。

~患者を治したことよりも、患者から教えられたことのほうがはるかに多い気がします。それほど患者というのは、病気を通して医学の研究材料を体いっぱいで提供しているのです。~

よく教師も「子どもから学べ」「子どもから教えられた」ということを話題にする。言い換えれば「子どもというのは、学習や学校生活を通して、教えることや教育学の研究材料を体いっぱいで提供しているのです」となるのだろう。

特別支援の子を指導できるのはある意味チャンスでもある。日々の雑事に追われてしまいがちではあるが、子どもから学べる。子どもが教えてくれることがある。今日の仕事は今日だけのためではないはずだ。その後に生かせるように、子どもからの提供を貪欲に授かろう。

~患者をマス(集団)として見るのではなく、病んでいるあなたというような気持ちで、患者一人一人を大切にして、自分の最善を尽くしたいという気持ちになってくるのです。~

一括りにするのではなく、ハンディを抱えているあなた、障害を持っているあなた、と見ること。

~昨日まではあかの他人だった人間に、自分の命を任せられるような職業は医師や看護婦のほかにない。「患者がその人に2つとない命を、いくらつらくても、あかの他人であるあなたに任せているんだ」という、あなたが医師や看護婦なのです。~

自分の子どもが、自分の分身、自分の命そのものだと思っている親もいておかしくないな。教師もある意味、命を任せられているのだ。そのことを心しなければ。(R3.10/2記)