読書『いなしの智恵』Ⅲ

環境問題に触れている。

~現在すでに人類は地球1.5個分の生活をしていて、このままでいくと30年後には、地球が2個必要になる。われわれが欲望のままに豊かさの量ばかり追い求めていては、人類がこれから先も地球で生き続けることはできないということ。~

どんな計算をしたらそうなるのだろう。しかし、我々が欲望のままに、限りある資源を使い続けていることは事実だ。経済優先の施策をしている限り、だれも止められないのだ。

アメリカの都市が衰退した最も大きな要因は「コミュニティの崩壊」であるとの結論が出た。なぜコミュニティの崩壊が起きたのか。それは過度の自動車依存である。自動車により人の移動が簡単になった。そのため土地に対する帰属心がなくなった。自分の住んでいる土地に対する愛着心や誇りを失ってしまったのだ。~

私が住んでいる地域も自動車産業で持っているようなものだから心苦しいのだが、過度の自動車依存がよくないことはわかる。たとえば商店。大型駐車場がなければ経営は成り立たない。すると、駅前の商店街はシャッター街となってしまう。そんな街に誇りを持てといっても無理な話だろう。

土地に対する愛着ってないよな。昔はあっただろうその「愛」って、今はどこにいったのだろう。グローバル社会になって、人々の意識も世界に広がって、愛も広く、薄くなってしまったのかな。